天正四四九年 卯月弐拾漆日
誠奇っ怪な迷信だ。疫病は戌三ツ時より広がると信じ切った江戸中枢はまたしても商人を締め付け、合戦へ信徒が駆けつけることを禁じた。
此れに待ったを掛けたのは徳川軍、並びに本願寺一行である。最早疫病も知らぬと大花火大会を開催せんと
(此れ以降の前文は青山占領地にて発生した大爆発により其の殆どが焼失しているようだ)
第八戦線、やっとのことで逃げ帰ってきた今野、近藤、坂本の三小僧を迎え入れるは"幕賀府"。然し"気"の如く充満する火薬には如何に"幕賀府"と言えども冷静に事を収めることは出来ない。
一気呵成の徳川軍に対し、然し男は未だ尚、冷静を保ち続けた。最早此れ以上の爆発は許されぬ。なればと"幕賀府"も喝を入れ、三ツ首獲りて後を託すのみ。此れには水晶玉を覗く信徒共も大喜びであった。
第九戦線、最早業火の渦巻く青山占領地に龍は和尚である。一体何故こうなったか。判らぬが、和尚までも其の炎に身を任せることは断じて許されない。
故に挑む。此の危機を乗り越え、虎の尾を掴まねばならぬのだ。いざ首三つを並べ立て、勝利への道を明るく照らさん。