―――第一章―――「パットン戦車団あらわる」

一章-1



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 さっそく日誌を解読しようとする研究者たちのもとへ、住人の老婆が何やら包みをもってやってきた。


 「遠くから来たんですから、まずはお菓子でも召し上がって一休みなさってください。」


 高級そうな箱に入ったそれは、【とある老夫婦】から届いたものらしい。


「この時期になると、いつも送ってくれるんですよ。きんつば。」バリバリバリントン←包み紙をあける音

 一人で食べるには多いからと、住人の老婆は研究者たちにきんつばを振舞ってくれた。


 彼女の好意に感謝しつつ、日誌のページをめくる研究者たち。読解をすすめるうちに、さっそく一つの真実が明らかになった。

 それは【最初の『日誌』が誕生した時、すでにパットン戦車団は出撃を繰り返していた。】という事である。


 ある兵士が、パットン戦車団の活躍を後世に遺そうとして書き始めたようだ。

一章-2


 混沌とする戦況をどのように記すかが模索された。

 文体の違いから、
【当初は記述に当たった兵士が複数存在した】ことも明らかになってゆく。

=報告書=
パットン戦車軍団は前日に広島大本営マツダスタジアムに到着。
戦況は濱口隊がピンチを潜り抜け損害は軽微。
中継ぎ中隊は砂田参謀が初の被弾も戦況は有利を保つ。
次いでヤスアキ少将率いる隊が暴走し荒れるも無傷で帰還。
第8戦線では三上中将が前線へ、不安定が心配されたが濱口隊のリードを保った。
===
パットン軍がリードのまま将軍自らが前線に立つ、無敗の将軍は今回も戦場を勝ちに
導けるのか?

Good luck! 
Unko,tinko,manko,thank you

http://oekaki-navi.blog.jp/archives/1065580453.html
セ界大戦日誌 (今回のカードのあらすじ)
Tuesday,April 18,2017

敵地、広島海軍ズムスタ基地攻略戦
梶谷中将率いる『青韋駄天』機動混成旅団と、要の一番堡塁守護軍司令官ロペス中将の活躍により、ベイ軍は遂にカピバラ三将筆頭、野村将軍麾下の陸戦隊を攻略したように見えた…
しかし、子飼いの戦車軍団による機動戦に拘るあまり、本来の要塞攻略の戦術目標を見失ってしまったパットン将軍は、
ズムスタ海軍要塞名物巨砲エルドレッドの反攻砲撃と翼航空隊の航空爆撃を受け、それまでの活躍がウソに思えるような醜態を晒すのであった…

Wednesday,April 19,2017

18日の戦いはベイ軍に大打撃を与えた。この日は今永先発隊が濱口隊の戦いから赤軍の戦法を研究。
この日もロペス中将と田中浩康二塁拠点防衛隊長の攻撃により損害なしで見事に勝利。
赤軍に勝てるのは虎だけと言われた軍団を何とか攻略した。
この日の戦闘が終了した後の広島大本営発表によるとYと呼ばれる黒の組織構成員が拘束された模様。

Thursday,April 20,2017
この日は井納宇宙艦隊軍が先発隊に抜擢。広島大本営を第6次戦闘まで抑えるも続く。
しかし倉本遊撃隊や自らが手に入れた手柄を宇宙艦隊軍を手放してしまう。
ベイ軍が誇る2017製筒号戦車は未だ大きな戦果を手にすることができないままであった…
ラミレス司令官は二日ぶりに中継ぎ中隊砂田参謀を戦場に送ると続くヤスアキ隊を投入し相手を何とか抑えた。
第10戦線では遂に青韋駄天機動混成旅団梶谷団長、筒号戦車の砲弾が赤ヘル兵士に着弾。


悲劇的な敗北を喫したパットン大将軍ここで登場!
一昨日の復讐をはらすことはできるのか!?
http://oekaki-navi.blog.jp/archives/1065612842.html


セ界大戦日誌 (今回のあらすじ)
Friday,April 20,2017

ティーガー軍団を打ち破ったセ界最後の皇帝『タジ・マジン』率いる、名古屋タージマハル帝国の侵攻。
これに対しベイ軍はウィーランド准将が先発隊として立ち塞がった。
ウィーランド准将が次々と敵兵を打ち破るなか、タージマハル帝国軍の新兵・京田二等兵の内通により、ベイ軍が先制攻撃に成功する。
しかしタージマハル軍もすかさず反撃、平田軍曹の放った大砲により筒号戦車の守る左翼陣地が砲撃されてしまう。
しかし准将は巧みな戦術で重戦車ビシエドなどを撃破、戦況は一進一退の状況に持ち込まれた。

戦闘終盤、頑強な抵抗を続ける帝国軍の又吉先発隊に石川騎兵隊が奇襲をかけると、続いて筒号戦車の攻撃が命中!
勝利を目前としたベイ軍のラミレス総司令官は、切り札のパットン軍団に出撃を命じるのであった…

http://oekaki-navi.blog.jp/archives/1065628681.html


主な登場人物
ラミレス司令官:ベイ軍を勝利に導く熱き星。
石川大元帥:ベイ軍の支柱、2塁拠点を防衛している。
濱口隊:ベイ軍入隊一年目の期待の新設隊
筒号戦車:ベイ軍の秘密兵器。
中継ぎ中隊:先発隊を支える頼もしき軍団、パットン戦車団も所属。

ここまでのあらすじ
Tueaday, April 25 2017
タージマハル軍との本拠地防衛戦を抑えたラミレス司令官率いるベイ軍はティーガー軍の第2基地甲子園に到着。
この日の先発隊は新人ながら階級特進を連発している濱口隊が若き軍師高城参謀とタッグを組んだ。
225ミリ砲搭載の筒号戦車は未だ高射砲撃の成功に至ってはいないが、
歩兵支援でティーガー軍1塁基地攻略に大きく貢献。
援護を受けた濱口隊はティーガー軍の攻撃を第6戦線まで一切寄せ付けずに凌いだ。
ティーガー軍はCodeName:94.を発令。
濱口隊は3塁拠点まで敵を進めてしまう。
ここでラミレス司令官は濱口の撤退を指示、中継ぎ中隊山崎少将を投入しベイ軍のピンチを抑え第7戦線を制した。
第8戦線では三上中将がティーガー軍の糸井宇宙艦隊軍の攻撃を受けるもなんとか防衛に成功。
最終戦線では大元帥、青韋駄天混成旅団が攻撃を成功するも筒号戦車は不発に終わる

前回濱口隊の奮戦を帳消しにしてしまったパットン将軍はここで登場!
雪辱を晴らし前年から苦戦を強いられてきたティーガー軍を抑えることができるのか!?
http://oekaki-navi.blog.jp/archives/1065691571.html


セ界大戦日誌
Sunday, April 30 2017
ティーガー軍団の本拠地を襲撃したベイ軍。痛み分けに終わるも、筒号戦車が強力な一撃を放ち、今後の戦闘に期待を抱かせる展開であった。
所変わって本拠地ヨコハマ・ベイ。広島赤軍の侵攻である。
戦闘初日はウィーランド准将の活躍で勝利を得るも、二日目の戦闘ではベイ軍の精鋭・今永少佐が連続砲撃によって打ち破られてしまう。広島赤軍の新兵器「codename:God」の放つ2発の弾丸に、ベイ軍はなすすべも無かった。

そして迎える戦闘最終日
傭兵久保中将と、広島赤軍の先発隊クリャーレン元帥との激突となった。
序盤、猛将ロペスの圧倒的な砲撃によってクリャーレン元帥を撃破、ベイ軍の勝利は確実に見えた。
しかし中盤、広島赤軍の反撃が始まる。敵の忍者・菊池の一撃が傭兵久保を切り裂くと、赤軍の若武者・西川龍馬の放ったミサイルがベイ軍の右翼陣地に命中、詰めかけた広島国民は快哉をあげた。

しかし喜びに沸く広島国民のもとに、ベイ軍の民兵、石川さんが放った砲弾が直撃!激戦はラミレス将軍率いるベイ軍の勝利に決しようとしていた。
そして迎えた第9戦線、目の前まで来ている勝利を確実なものとすべく、ベイ軍の誇るパットン軍団が、進撃を開始した…!
http://oekaki-navi.blog.jp/archives/1065763989.html



 日誌の記述は、無敵のベイ軍を喧伝する「ベイキュレーションサイト」とは大きく異なるものばかりであった。


 こと4月30日のヨコハマ・ベイでの広島赤軍(赤鯉軍)との戦闘では数限りない犠牲者を出し、戦場に悲鳴が交錯した様子をうかがい知ることができる。
一章-3



 研究者たちは、この時期の日誌に住人の老婆の活躍する様子がまったく記録されていないことに気づいた。


 不思議に思い、住人老婆にそのことを尋ねてみた。


 「この時期の私は……まあ、その……日誌が始まったばかりでいろいろ未確定でしたからね」


 4月の彼女の活躍が記されていないのは、果たして「いろいろ未確定」だったからなのか、それとも書けるような活躍が無かったからなのか。


 何かを察した研究者は、それ以上尋ねることをしなかった。


 セ界に絶望をもたらす少女が覚醒のときを迎えるのは、もう少し先の話である。




―――第二章―――「セ界各国との死闘」へ続く




パットン戦車団セ界大戦日誌まとめ
ナレーション:文豪ニキ書下ろし
絵:柴犬ニキ

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